知る
はむらを「知る」。
江戸時代、江戸の都へ飲料水を運ぶために開削された玉川上水。その玉川上水の起点の地が羽村市です。 玉川上水とともに江戸の文化が羽村にも伝わり、まちが発展していきました。
羽村の歴史を知ることができる史跡や博物館、水との関わりが強く歴史と自然を伝える場所、人々の暮らしに根付いたお祭りをご紹介します。
【一峰院と鐘楼門/禅福寺・山門/ 禅林寺/玉川神社/玉川上水羽村陣屋跡/宗禅寺・薬師堂/阿蘇神社・シイの木/羽村市郷土博物館/まいまいず井戸/玉川上水羽村取水堰/根がらみ前水田の田植え・稲刈り・はざ架け/根がらみ前の田園風景/羽村橋の大ケヤキ/どんど焼き/はむら市民と産業のまつり/プリモホールゆとろぎ/復刻判!「奥多摩いろは歌留多」】
一峰院と鐘楼門
羽村で唯一の水田地帯の前に建つ臨済宗建長寺派の古刹。本尊の十一面観音坐像は室町時代の彫刻です。鐘楼門は江戸時代末期の建立で、四隅の柱を門の支柱より太く頑強にして鐘を釣る。かつて玉川上水の出水急破の際に人を集めるために鳴らされました。
禅福寺・山門
室町時代創建の臨済宗建長寺派の寺。山門は薬医門と称される四脚門で切妻造り茅葺き屋根、扇付の古門です。本尊の文殊菩薩坐像は、古い仏像彫刻です。山門前に並ぶ地蔵尊は、文政10年に田ノ上庭場講中によって建立されました。
禅林寺
段丘崖線下に建つ臨済宗建長寺派の寺で、文化8(1811)年、大正11(1922)年と二度の火災で本殿が焼失しましたが、山門は文久2年(1862)のものです。崖上の墓地の奥の大きな五輪塔が長編小説『大菩薩峠』の作者で羽村生まれの中里介山の墓です。毎年4月28日を介山忌として、禅林寺で法要が行われています。
玉川神社
現在境内覆舎には2棟の本殿が安置され、「諏訪社」と「日枝社」が合祀されています。どちらも目板打ち板葺の一間社流見世棚造りという珍しい構造です。明治10(1877)年に境内に羽村で最初の小学校が開設され、近代教育発祥の地となりました。
玉川上水羽村陣屋跡
玉川上水の完成後、幕府は上水管理の陣屋を設けました。今は当時の陣屋門が残っています。この門に接して鎮座する玉川水神社は上水の守護神。境内の石灯篭は上流の筏乗り達が寄進したもので、刻文字は「筏」の代わりに「木が浮く」と当て字で「桴」と彫ってあります。
宗禅寺・薬師堂
臨済宗建長寺派の寺で寛永3年の開基。元禄4(1691)年に現在地に再建。村役場や学校も置かれていました。境内にある薬師堂は、玉川上水堂橋近くにあったが移築されたもの。厄除け地蔵や庚申塔、芭蕉句碑などもあり、北野天神の祠は羽村ではここだけです。
阿蘇神社・シイの木
多摩川左岸の崖の上に鎮座する阿蘇神社は、羽村で最も古い神社で、現在の本殿は江戸初期に再建された貴重な文化財です。社殿横に茂るシイの木は樹齢が800年以上の名木。多摩川沿に延びる南参道の自然林の古道の横に「多摩川左岸海より55km」の道標があり、川土手の最深基点となっています。これより上流は岩岸に挟まれた渓流となります。
羽村市郷土博物館
多摩川右岸に見える三角屋根、レンガ壁の建物と、庭に茅葺き屋根の一部が見える一帯が羽村市郷土博物館です。玉川上水の成り立ちから上水を守ってきた歴史を中心に、羽村のさまざまな文化の資料を解りやすく展示してあります。入館料は無料。住所 羽村市羽741 電話 042-558-2561 休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
まいまいず井戸
JR羽村駅東口近くの五ノ神社内にあるスリバチ状の井戸。鎌倉時代このあたりに鋳物師の集落があった。多摩川から一番離れた土地のため深い水脈までカタツムリ形井戸を掘り水を得たという苦難の歴史を感じさせてくれます。境内の桜は見事。
玉川上水羽村取水堰
江戸時代、ここ羽村に総延長600メートルを超える堰が築かれ、370年もの間、江戸・東京を潤し続けてきた玉川上水。
多摩川の豊かな流れを取り込む「羽村堰」は、詩歌にも詠まれ、その美しい景観から羽衣の堰とも呼ばれました。
根がらみ前水田の田植え・稲刈り・はざ架け
市内唯一の水田では、春の苗取り・田植えに始まり、夏のかかし立て、秋の稲刈り(収穫祭)・ 脱穀まで長丁場の作業が行われています。
根がらみ前の田園風景
一峰院の門前、踊子草公園前、大正土手の内側、根搦崖線の下部一帯は、市内唯一の田園地帯。これより上流には水稲栽培農地ができませんでした。羽村より上流は岩岸渓流の多摩川なのです。江戸時代から用水沿いに共同水車がかけられ、精米や製粉等の動力として使用していましたが、今は根がらみ前に一軒復元されているもののみとなっています。
3月…大正土手、阿蘇神社の桜
4月…チューリップ、お花畑
6月…水田の田植え
8月…早朝に咲く大賀ハス観蓮会
9月…大正土手(桜づつみ)一帯の曼珠沙華
10月…稲刈り、稲ハザ掛け干し
など、ゆったりとした自然の中での田舎の風景に触れ合うことができます。
羽村橋の大ケヤキ
玉川上水羽村橋脇にそびえる大樹で、樹齢は800年以上といわれている。段丘崖下に扇状の根がはり、根元から湧水が流れ出し、樹木の成長を助けています。長い年月を支えてきた根元の形状は、巨大なエネルギーパワーを感じさせてくれます。
どんど焼き
ワラや竹で作った小屋のまわりに、正月のお飾りなどを飾り付けて焼き、その火で餅や団子を焼いて食べ、一年間の無病息災を願う伝承行事です。市内では1月に2箇所で行われます。
はむら市民と産業のまつり
市民と企業・商店と行政がお互いにちからを合わせて、「住む・働く・楽しむ」を充実させるための新しいまつり。やさいの即売や、地域の美味しいグルメ、展示、歌やダンスにワークショップなど、たのしい体験が盛りだくさんの2日間。富士見公園で11月に行われます。
プリモホールゆとろぎ
市民の学習・文化活動・芸術の創造を発信する施設です。大ホール854席、小ホール252席では、音楽・舞踊・公演などが催されています。明るい喫茶室もあります。
住所 羽村市緑ヶ丘1-11-5 電話 042-570-0707 休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
復刻判!「奥多摩いろは歌留多」
~西多摩の古き良き時代をしのぶ歌留多~
昭和の初めに羽村春市を中心に、当時「奥多摩」という地域を宣伝しようとつくられました。当時としてはベストセラーに近い約2万部が印刷されました。
地域の特色や風景の美しさがふんだんに詠まれていて、古き良き時代の西多摩をしのぶにふさわしい魅力がいっぱいです。
札の中には約80年の時を経ても変わらぬ風景があります。
羽村市観光案内所
羽村市観光案内所では、観光名所のご案内や羽村市の土産品の販売を行っています。
住所:羽村市羽東1-13-15(羽村駅西口下車徒歩3分)
開設期間:1~2月、6~8月、12月:月曜日から金曜日まで(土日曜日、祝日はお休みです。)
3~5月、9~11月:月曜日、木曜日から日曜日まで(火水曜日はお休みです。
ただし、はむら花と水のまつり期間中は開設します。)
開設時間:午前9時~午後5時